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道北バス(旭川)の小野寺希羅さん(19)が、新卒入社の女性として同社で初めて運転手デビューしました。関係者は明るいニュースとして歓迎しています。
新卒女性運転手・小野寺さん、養成制度利用しデビュー 道北バスで初 「乗客からの声かけ励みに」
小野寺さんは高校卒業後すぐに入社し、事務の仕事に従事しながら社内の養成制度を利用して大型2種免許を取得。小野寺さんは「心地よくバスに乗ってもらいたい」と張り切っている。
バス会社に新卒で入社した女性が運転手になるのは全国でも珍しいという。
小野寺さんは鷹栖高在学中、旭川市内の自宅から道北バスで通学。女性運転手を見て「大きなバスを運転する姿が格好いい」と憧れを抱いた。
同社は2017年から大型2種免許の取得費用を会社が負担する制度を導入。運転手確保のためバス各社が取り入れ始めていた制度で、運転手志望者は従来、大型2種免許を取得してから入社していた。同社でこれまで制度を利用したのは25人。このうち新卒入社は4人で、女性では小野寺さんが初めて。
小野寺さんは23年4月に入社後、請求書をまとめるなどの事務を担当。その傍ら、大型2種免許の受験資格を本来の「21歳以上」から「19歳以上」に引き下げるなどの特例講習を市内の教習所で受け、24年7月から本格的に教習所へ通い、10月に大型2種免許を取得した。
社内訓練を経て12月27日に初の営業運転に臨んだ。ルートは早朝のJR愛別駅前発旭川駅前行き。旭川市内は交通量も乗客も多かったが「焦らず安全に」と言い聞かせ、無事に到着した。

同社の運転手約150人のうち女性は6人。北海道バス協会によると、23年9月末現在、道内のバス運転手5417人のうち女性は2%の117人にとどまる。
バスの運転手不足は全国的に深刻で、都市部でも減便が相次ぐ。同社の薩来利光運輸部長(63)は「バスは早朝や深夜の便が多く、運転手は長時間労働になりやすい。勤務ダイヤを工夫するなどして女性運転手も増やしていきたい」と話す。
現在、市内や近郊の路線を担当している小野寺さんは「乗客から『運転良かった』『頑張って』と声をかけられるのがすごいうれしい。楽しくバスに乗ってもらえるようにしたい」と笑顔でハンドルを握る。
(参考:北海道新聞メールサービス)
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