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ドクター麻梨子の検証報告
美容家電の効果
コロナで外に出てはいけないと言われたことも相まって、おこもり美容業界が今とっても熱いようです。 私はあまり電化製品への造詣が深いわけではないのですが、ドライヤーが壊れたのでビッグカメラに行ったところ、ワンフロア丸々美容家電コーナーになっており、驚いたことを覚えています。
今流行りに流行っている美容家電、本当に効果はあるのでしょうか?
「美容ローラーで痩せる」に根拠ナシ
昨年に美容ローラーの某有名メーカーが「短期間で痩身効果がある」とうたい、消費者庁より景品表示法違反とのお達しが出ておりました。 こちらについて、そもそも「痩せる」ということへの認識を明確にする必要があるなと私は思いました。
むくみが改善する=痩せるではない
痩せるということは、体脂肪が減るということです。
利尿薬などで体内の水分を減らして体重を減らすことは、痩せたとは言いません。仮に水分量が減って体重が減っていても、水分を取れば元に戻ります。
電気が流れる機械を使ってマッサージした場合、血流が良くなるため、皮下組織にある余分な水分が回収されてむくみが改善します。
ただ、ここが落とし穴!むくみが改善する=痩せるではないのです。 痩せるということは、蓄えられた中性脂肪がエネルギーとして分解されて消費される必要があるのです。電気を流しても痩せはしない、これはポイントです。
脱毛は効果ありだけれども…
医療脱毛がすぐ近くにある私にとって、エステ脱毛や家庭用脱毛機器を使用する理由が一つもないので、正直、自分で利用したことはありません。
しかし、エステでも家庭用でも脱毛機器で効果を出すことは技術的には可能です。 家庭用脱毛器でパワーを上げたら、一時的に毛の根元にダメージを与えるとはでき、毎日使い続けたら少し毛質が細くなるなどの効果は期待できます。
ただ、毛根を完膚(かんぷ)なきまでに破壊することはできないので、永久脱毛は不可能と言えます。
脱毛器のリスクは火傷と硬毛化
脱毛の最大のリスクは火傷(やけど)と硬毛化(こうもうか)です。
効果が出るということは、熱いということなので、過剰に熱が加わると火傷するリスクがあります。注意してください!
硬毛化というのは、脱毛行為によって、毛質が太く変化してしまう現象です。 家庭用脱毛器を毎日使用していた患者様が、硬毛化していたのを診察したときは驚きました。おそらく中途半端なパワーで毛根を刺激した結果、皮膚を守るために毛が太くなってきたのではないかと思いました。
そのレベルでの熱量は加えられているということですね。 もしも、めちゃくちゃ強いパワーを出せる機械が市場に出回って、購入した人が火傷や硬毛化で大騒ぎしたら困るので、実際には少し毛質が細くなるレベルに機械のパワーが調整されているのでしょう。
そう考えると、毎日使用するのは面倒なので私なら医療脱毛一択です…。
美容家電を正しい知識で、使用方法を守って
美容家電はどんどん効果的になっていることは確かです。使うなら、正しい知識を持って、使用方法を守ってくださいね。
(参考:YAHOO JAPAN ニュース)
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