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「目元華やかに」「肌荒れトラブル対策」
スキンケア・アイメークに変化
巣ごもり需要でボディーソープやボディースクラブなどの売り上げが好調
新型コロナウイルスの感染が県内で確認されて2年が経ち、マスクを着けた生活がスタンダードになった。仕事や学校、就職活動などさまざまな場面で、対面だけでなくオンラインの活用も主流になっている。
そうした日常生活の中、女性の美容に関連する消費が変化している。コロナ禍で動く美容トレンドを探った。
2月中旬。鶴屋百貨店本館(熊本市中央区)の化粧品売り場では、多くの女性客が楽しそうに品定めをしていた。約30ブランドのアイテムが並ぶ売り場で客の視線を集めていたのは、化粧水や美容液などの基礎化粧品、アイシャドーやマスカラといったアイメーク用品、ボディーケア用品などだった。 買い物に訪れた同市の大学4年生、は
「今はマスクで隠れる部分は化粧をしなくなった。その分、高めの化粧水を使い始めた」
と話す。
同百貨店によると、基礎化粧品などのスキンケア用品とそのほかのメーク用品の売り上げシェアは、新型コロナ流行前はほぼ同じだったが、現在ではスキンケア用品6割、メーク用品が4割に変化したという。2万~8万円の高額な美容液も売れている。
美容家電売り場
売り場担当者は
「マスク生活で化粧に力を入れずに済む一方、肌荒れなどのトラブルに悩む人も増えた。旅行や外出に使っていたお金をスキンケアにシフトさせる人が増えている」
と分析する。
海外化粧品ブランドの「クリニーク 鶴屋店」では新型コロナ流行後、アイクリームやマスカラ、拭き取り化粧水、美容液が売り上げを伸ばしているという。どれもアイメークやスキンケア関連の商品だ。
藏原裕子店長は「マスクをしていると呼気で目元のメークが崩れやすいが、今は目の印象が大切。にじまずカールも取れにくいマスカラは好評」と話す。
アイシャドーなどが人気の「ルナソル 鶴屋店」。新型コロナ流行前は、ベージュやブラウンなどベーシックカラーのアイシャドーが人気だったが、最近はピンクやオレンジ、赤といった目立つ色に移った。
「マスク生活でも、見える部分を華やかにしたい人が増えているのでは」と担当者。 ボディーケア用品を多く取り扱う「サボン 鶴屋店」は、2020年度の売り上げが、新型コロナ流行前の19年度と比較して約17%増だった。21年度も好調という。特に売れているのがボディーソープやボディースクラブ、バスグッズ、ハンドケア用品。
担当者は「在宅が長くなった分、おうち時間を盛り上げようという消費スタイルの表れ」とみる。
コロナ禍に伴い、美容に使う家電も売れ行き好調だ。
家電量販店のビックカメラによると、19年に比べて20、21年は美容家電の売り上げが増加。「サロンに行きづらくなったので、自宅で本格的な肌ケアをしたい」
といった客の要望が増えているという。
「ビックカメラ アミュプラザくまもと店」(熊本市西区)は、美容家電売り場にお薦め商品を並べた特設コーナーを設置。
「家庭でもエステ気分が味わえるような家庭用光脱毛器、スチーマー、美顔器などが注目され、高くても売れている」
と、担当者。
一方、手軽に自分の気分を変えられるアイテムも好調のようだ。
「ハンズ ビー アミュプラザくまもと店」では、自宅で「ジェルネイル」が施せるシールが人気。ジェルネイルは爪にマニキュアを塗るよりも早く乾き、長く持つのが特徴だ。
従来はネイルサロンに行くか、専用の道具をそろえないとできなかったが、爪にシールを貼ってUVライトやLEDライトを当てるだけで、質の高いネイルができるという。同店の吉永ゆなさんは「デザインがかわいらしく、新型コロナ対応で増えたデスクワークのテンションが上がりますよ」と話した。
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