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なまらあちこち北海道|「カリッサクッ」の食感、ショコラブラウニー

グルメ

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チョコレート専門店のマサールがラウニーを新たに販売しました。しっとりした食感が特徴で、ブラウニーとはかなり異なる食感だが、どのようにして誕生したのか。

「カリッサクッ」の食感 チョコレートにこだわり マサールのショコラブラウニー

ショコラブラウニーを持つマサールの古谷健社長(左)と市原希望シェフ(中島聡一朗撮影)
ショコラブラウニーを持つ古谷健社長(左)と市原希望シェフ
札幌市
 チョコレート専門店運営のマサール(札幌)が札幌などの直営店「ショコラティエ マサール」で販売する人気商品が、2013年発売の「ショコラブラウニー」(130グラム、1620円)だ。大きさは3センチ四方で厚さ1.5センチほど。焼き菓子のブラウニーを2度焼きし、「カリッサクッ」とした食感に仕上げた。21年からは海外有名企業と共同開発したチョコを使用するなど、改良や工夫を重ねている。
 「ブラウニー」は一般的に、チョコやバター、卵などを混ぜた生地をオーブンで焼いて作るケーキで、しっとりした食感が特徴。ショコラブラウニーとはかなり異なる食感だが、どのようにして誕生したのか。
 古谷健社長(48)は、大手広告代理店を辞めて父勝さんが創業したマサールに入社後、ブラウニーを作る際に捨てていた切れ端を「もったいない」と思い、何かに活用できないかと考えた。
 食べてみると、焦げて硬くなった部分が意外にもおいしい。勝さんやシェフらと話し合い「あえて全体を2度焼きしたらどうか」という案が出た。卵白を泡立てたメレンゲを使う菓子作りを応用し、80~90度の低温で3~4時間温めて水分を飛ばした。それから一口大に切り、表面をチョコの薄膜で覆ってみた。
 「カリッサクッ」の食感と手頃な大きさが評判を呼んだことから、ブラウニーの製造はやめ、ショコラブラウニーに注力することにした。
 見た目にも独自性を出した。定番商品には、店のロゴマークとカカオの実をあしらい、クリスマスやバレンタイン、桜や紅葉など季節に合わせたデザインも展開。ホテルや指輪専門店から、ロゴがあしらわれたオリジナル商品の発注を受けることもあるという。
 順調に売り上げを伸ばしていたが、17年に思わぬ挫折を味わう。シェフがフランスへチョコ作りの研修に行った時、パリを拠点にするパティシエ青木定治さんから、味は良いが表面のチョコは改良の余地があると指摘された。当時は2、3種類のチョコを混ぜており「雑味が出ていたのかもしれない」(古谷社長)。
 そこでフランスの高級チョコ製造販売会社「バローナ」と独自のチョコの共同開発に踏み切った。約3年かけて産地や生産者の異なるサンプルを繰り返し吟味し、21年にミルクの優しい甘さの「マサールラクテ38%」、22年にカカオの香りが引き立つ「マサールノワール57%」が誕生。現在、この2種類のチョコをまとったショコラブラウニーを販売している。
 今では10年前の7倍にあたる年間約200万粒を販売し、売上高の3割を占める看板商品となった。11月8日には丸美珈琲(コーヒー)店(札幌)のコーヒー豆を使ったカフェモカ味を新発売した。カカオなどの高騰で菓子業界の競争は激しいが、古谷社長は「チョコレートの専門性と高級感、北海道という三つの強みをかけ合わせ、どうお客さんを喜ばせるか追求し続けたい」と話す。
(参考:北海道新聞 朝のヘッドライン)

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