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なまらあちこち北海道|カーリング、確かなチーム力で挑む・フォルティウス

スポーツ

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ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪まで1年を切った中で、日本代表をかけた戦いがいよいよ始まります。今年の日本選手権の舞台は横浜。2月2日から大会が幕をあけます。この大会はNHKBSで中継があります。

 

 北京五輪の出場を目指した2021年、日本代表決定戦では、ロコ・ソラーレとの歴史に残る熱戦を繰り広げ、惜しくも五輪の出場を逃しました。今季は、チームの司令塔・スキップとして活躍を続けてきた吉村選手が出産を経てチームに復帰し、経験豊かな船山選手がコーチに専念。チームの体制にも変化があったなかで、大一番に挑みます。大会前にお話しを伺ってきました。

 

あと一歩届かなかった北京オリンピックから3年。積み上げてきたチーム力。

 

札幌市を拠点に活動をするフォルティウス。常に日本のカーリング界を牽引する存在ですが、前回の北京五輪出場を目指した戦いは悔しさを味わいました。ロコ・ソラーレとの一騎打ちとなった日本代表決定戦では、先に2勝をあげるも、そこからまさかの3連敗。あと一歩のところで代表権を逃しました。

 

そんななか、ミラノ・コルティナ五輪を目指す歩みの中で、チーム力をさらに高めてきました。昨季は、スキップの吉村紗也香選手が出産などのためチームのサポートに回ったなかでも、経験豊かな近江谷杏菜選手、小野寺佳歩選手も中心に、20代の小谷優奈選手が自身としては競技人生で初めてスキップを務め、小林未奈選手も試合の出場機会を増やすなど、チームとして多くの経験を積んだシーズンとなりました。

 

そして今季は、これまで選手兼コーチを務めていた船山弓枝選手がコーチ専任となり、チームの司令塔の吉村選手も復帰するなど、いよいよ役者がそろった中で挑む日本選手権です。

 

支えてくれる人たちのためにも。自身初の五輪を目指して~吉村 紗也香選手~

 

五輪へ並々ならぬ思いを持っているのは吉村選手。カーリングが盛んな北見市常呂町出身で、冷静なスキップワークに定評がある選手です。自身にとって、五輪への挑戦は今回で5回目。これまで誰よりも多くの悔しさを味わってきました。

「私にとって五輪は目標にしている場所。意識し始めたのはバンクーバー大会の時からですが、その時から思いはずっと変わっていないですね。ただ、前回の北京大会を目指したトライアルでは逆転で負けて、次を目指すという決断をするのにはすごく時間が必要だったし、すぐに答えは出なかったです。自分にとっても、チームにとっても悔しい結果ではあったんですが、手ごたえをすごく感じていたんですよね。チームとしてもまだ未来がある、まだできるんじゃないかという思いから、またフォルティウスとしてスタートをしていくという覚悟を決めました」

 

そして、吉村選手は昨年12月に第一子となる長男を出産。1年ほどリンクから離れるというのは自身のキャリアでは初めての経験と話す吉村選手でしたが、改めてカーリングとの向き合い方や、周りの方への思いに変化があったといいます。

「自分がこういう立場(母)になってみて、周りの支えがなければ今こうやって競技をすることはできていないなというのは、すごく痛感しています。実際に子供を見てくれる人がいないと、 自分がカーリングをすることすらできないっていうところ、あとは時間が本当に限られているっていうことですよね。

 

例えば30分でも1時間でも短い時間でも、どれだけそこに集中できるかっていうところでトレーニングも、量より質っていうところを、今シーズンは集中してやっている感じですね。昨季のチームの成長をすごく感じていたので、相当な覚悟と、以前のような体力や技術が戻らないと、自分の元々やっていたスキップには戻れないって思っていたので、プレッシャーを自分にかけつつ、トレーニングしていたっていう感じですね」

母としてチームに戻ってきた司令塔は、五輪への出場がかかる重要なシーズン、強い思いをもって挑む覚悟です。

「もうやるしかない。前回の代表決定戦の悔しい思いというのは今でも忘れていないですし、今回の日本選手権に勝てば、また同じような形になると思うので、まずは日本選手権でしっかり優勝するっていうところに集中しています」

どんなことも受け入れられるチームを目指して~船山 弓枝コーチ~

 

そして、昨季は選手兼任コーチという立場だった船山弓枝選手が今季からはコーチに専念。これまで3度のオリンピックを経験している名カーラーですが、コーチという立場でチームを作り上げていくことについては。

「コーチというのは、選手とは違った役割になってくるので、 私の中では結構別物なんですよね。日々勉強で、私も成長させてもらっているっていう感じです。それでも、昨季まで選手としてみんなと一緒にプレーをしていたので、コーチという立場でも上下関係なく、これまで通り密なコミュニケーションは取れているので、選手に近いコーチというのは自分の中でも目指すことが出来ているのかなと思っています」

 

選手に近いコーチでありたい。自身も2児の母である船山さんは、長くともに戦ってきた吉村選手の復帰にあたっても心の拠り所としてサポートを続けてきました。

吉村)「船山さんの存在は本当に大きいですね。トレーニングに関しても、量より質だからというアドバイスをくれたのは船山さんですし。今はコーチという立場ですけれど、船山さんも子育てをしながら、実際に現役選手としてやっていたので、もう尊敬しかないですね」

船山)「復帰した直後は、吉村選手と二人で一緒に練習をした時もありましたね。出産を経てのブランクなので、股関節周りなどの体の変化がある中で、フォームを1から作るというか、今の体の状態で新しいものを作るっていうところもすごく大事になるんですけれど、近くで見ていて、1年のブランクを感じさせないぐらい、すぐに戻れるなっていう技術力がありましたね」

 

フォルティウスとして、初めてのオリンピックを目指して。勝負の日本選手権に向けては。

「ここからはもう調整段階で、チームがよりいい状態で日本選手権をむかえること。日本選手権では、いろんなことが起こるとは思うんですけれど、それもちゃんと受け入れること。自分たちの良いところ、今まで培ってきたこと、こういった場面ではこういふうにやると良くなるよねっていうところを、大会の中でやっていくことですね。負けられない戦いが続くんですが、こういう土壇場っていうのは、みんな経験もしてきてるし、いろんな 困難を乗り越えてきてるので、みんながしっかり力を発揮できるっていうのは信じています」

NHKでは8日間の熱戦をNHKBSで連日生中継
さらに、特設ページでは選手のアンケートや、チーム紹介などを見ることが出来ます!

(参考:NHK北海道WEB)

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