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ガリガリと流氷を砕く音で観光客を楽しませてきた北海道紋別市の流氷観光船ガリンコ号Ⅱが、最後の運航を終えました。
「ガリンコ号Ⅱ」ありがとう 91万人運んだ流氷観光船引退 北海道

流氷帯に到達したガリンコ号Ⅱのデッキからの流氷を楽しむ観光客
28年にわたって流氷観光の主役を担い、これまでに約91万人を乗せてきたが、老朽化に伴い今季で引退。最終日の9日は、ラスト運航を聞きつけた近隣の観光客や外国人観光客が船上からの流氷の景色を楽しんだ。
1987年に運航が始まった世界初の流氷観光船の初代ガリンコ号から1997年にバトンを託された。2004年には「流氷とガリンコ号」が北海道遺産に登録され、オホーツクの冬に観光客を誘客する原動力となった。
デッキが低いガリンコ号Ⅱは流氷との近さが人気で、流氷を砕くドリルの振動も体感できるため、ファンに親しまれてきた。最終日に運航された4便には、予約の外国人ツアー客とともに飛び込みで引退を惜しむ近隣の観光客も乗船していた。
運航会社によると、流氷は暖気で一時遠のいていたが、ガリンコ号Ⅱの引退に合わせるように前日から再度近づいたという。最終便も少し航路を延長して流氷帯に進み、観光客を喜ばせた。
紋別市に帰省中の藤本歩さん(25)は、「今日で終わりと聞いて乗りに来た。小学生以来なので懐かしい」と感慨深げな様子。台湾から訪れた男性(25)は「とても美しい景色。何度も訪れたい名所ですね」と寒さも忘れて写真を撮っていた。
船内の売店の女性スタッフは「この船には外国人の観光客もたくさん来て喜んでくれました。引退はやっぱり寂しいですね」とつぶやいた。
今後、紋別市の流氷観光は21年に就航した「ガリンコ号Ⅲ IMERU」に託され、4月にはガリンコ号Ⅱの引退イベントが予定されている。
【写真】押し寄せた流氷 断崖には水のしぶきでできた無数のつららも
(参考:YAHOO JAPANニュース)
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