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インバウンドがもたらすもの、それはいろんな期待感を含んでいます。しかし、実際にが黒人観光客が札幌に求めるモノは何なのでしょうか。少し難しい話になります。
札幌にも海外の富裕層が!?…北海道新幹線の延伸で訪れる外国人観光客が、札幌に求める「意外なモノ」
今や世界中から富裕層がこぞって訪れる冬の高級リゾート地となった北海道ニセコ。どうやってニセコはインバウンドをものにしたのか。海外の富裕層を取り込む外国資本の戦略、日本の観光に足りていないものとは何なのか。ニセコの成功の背景を、リゾート地・富裕層ビジネス・不動産投資の知見をもつ筆者が、これらの謎をひも解く。
ニセコと札幌が同一経済圏に
北海道新幹線は、ニセコだけでなく、終着駅となる札幌においても大きな効果をもたらそうとしている。北海道新幹線の札幌延伸に合わせた2029年秋の完成を予定するJR札幌駅南口の再開発事業では、200m級の高層ビルや都市間バス・路線バスのターミナルを整備する計画だ。高層ビルには世界展開する高級ホテルやオフィスなどが入り、低層階で新幹線駅と直結する。
北海道新幹線の札幌延伸により、在来線を利用して最短でも約2時間かかる札幌─俱知安間の所要時間は25分に縮まる見込みだ。東京─新横浜間の東海道新幹線の所要時間17分と大差ない感覚だ。
だから北海道新幹線の札幌延伸で、ニセコと札幌は同一経済圏になるといっていいだろう。最初の数日は札幌に宿泊し、札幌国際スキー場などでスキーを楽しみながら、ススキノで北海道の幸を楽しみ、札幌市内観光にショッピング。後半は、新幹線で25分のニセコに移動、ひらふ地区や花園地区に宿泊し、スキーと温泉三昧で、帰りも新幹線で札幌に戻り、新千歳空港に向かうといった滞在が可能になるわけだ。
ニセコに負けない「札幌の魅力」
ニセコと札幌は競合関係となる面もあるが、連携も可能な関係を構築することもできよう。
海外スキーリゾートと都市でいうと、ニセコと札幌は、カナダにおけるウィスラーとバンクーバー、米国におけるベイルとデンバーといった関係であろうか。
札幌は言わずと知れた北海道の中心都市で、人口約200万人の大都会だ。並みの地方中核都市ではない。市内には観光地が多数あり、繁華街も有名であり、食の豊富さはいうまでもない。実はスキーリゾートとしても有数であり、札幌国際スキー場やサッポロテイネスキー場などがあり、札幌藻岩山スキー場やさっぽろばんけいスキー場は市中心部から車で約20分という近さだ。最も遠い札幌国際スキー場でも車で約1時間だ。
外国人観光客が札幌にとどまらない「意外な理由」
このように札幌は誰もが認める観光都市であり、観光客向けの宿泊施設も数多くあるのだが、実は札幌には富裕層向けの高級ホテルがない。ミシュランガイド北海道(2017年度)でも札幌に5つ星ホテルはなく、北海道内にはヒルトンニセコビレッジを含め7軒ある4つ星ホテルも、札幌市内にはJRタワーホテル日航札幌の1軒しかない。
外資系ラグジュアリーブランドホテルもない。リッツ・カールトンやパークハイアットはむろん、シェラトンやヒルトンも今のところない。2023年にヒルトン札幌パークホテルが開業予定であるぐらいだ。
唯一、新札幌にあったシェラトン札幌は、新札幌という立地の悪さもあり、2014年10月に撤退、スマイルホテルグループに売却され、現在はエミシア札幌となっている。日本国内の他の主要都市やリゾート地と比べても、札幌のホテルグレードは見劣りする。
むろん、函館や小樽、旭川、帯広にもこうした世界ブランドのホテルは見当たらない。少なくとも国際的な知名度と安心感があるヒルトン、シェラトンクラスの高級ホテルが札幌にあれば、安心して泊まろうとする外国人観光客は多いのではないだろうか。
日本にも帝国ホテル、ホテルオークラ、プリンスホテルや東急ホテルなど素晴らしいホテルがあるのはもちろん知っている。しかし、日本のホテルブランドではダメなのだ。外資系メジャーのブランドという点が彼らにとって安心な宿泊施設であり、ポイントとなるのだ。
さて、これからの札幌の宿泊施設はどう進んでいくのでしょうか。
(参考:現代メディア)
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