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なまらあちこち北海道|スキー場、夏営業に力。通年観光へ

産業

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冬のスポーツを代表するスキーとスノーボードですが、最近愛好家が減少して、どこのスキー場も利用客がへっているようです。そこで夏もスキーやボードを利用してもらおうとスキー場でも計画が進んでいます。

北海道内スキー場 夏営業に力 体験型施設整備 収益増へ通年観光

かもい岳国際スキー場のスノーボードのジャンプ台。実際は膨らませたマットの上に着地する
かもい岳国際スキー場のスノーボードのジャンプ台。
実際は膨らませたマットの上に着地する。
 道内のスキー場で、夏場の体験型観光を強化する動きが広がっている。歌志内市の「かもい岳国際スキー場」は17日、専用マットの上を滑るスノーボードのジャンプ台をオープンさせる予定だ。ニセコエリアでは今夏、起伏を生かしたマウンテンバイクコースの整備が相次ぐ。観光客の回復を追い風に、新たな収益の柱に育てたい考え。通年で雇用する従業員を増やし、深刻化する冬場の人手不足の解消につなげる狙いもある。

 

 かもい岳国際スキー場が夏営業するのは今季が初めて。ゲレンデの斜面を利用したジャンプ台は高さ5メートルで、膨らませたマットの上に着地する。整備費は約1500万円。子どもの来場も歓迎しており、スキー場運営会社の浜田悟社長は「営業期間を長くすることで収益の増加につなげたい」と話す。料金は3時間当たり1人3千円。

 

 道内のスキー場は現在、約90カ所。夏営業はかつてゴンドラやリフトを運行し、山頂からの眺めを楽しんでもらうのが一般的だったが、近年はサバイバルゲームやドッグランの会場、星空鑑賞会など多様化。昨年5月に新型コロナに伴う行動制限がなくなり、設備投資しやすい環境も整った。
人工雪発射装置
 後志管内ニセコ町の「ニセコアンヌプリ国際スキー場」は今年7月、全長約3キロのマウンテンバイクコースを開設した。高低差535メートルで、中上級者向け。担当者は「ニセコはサイクリング観光に力を入れており、コースが増えることで地域を訪れる人が増えてほしい」と期待する。1回券千円、1日券5千円。

 

 同管内倶知安町の「ニセコ東急グラン・ヒラフスキー場」も7月、全長約6キロのマウンテンバイクコースを新設した。2020年までは別のゲレンデにコースを設けていたが、新型コロナ禍で休業したため、場所を変更し、コースを一新した。担当者は「コース途中で羊蹄山の眺めも楽しめる」とPRする。1回券1200円、1日券5千円。初中級者向けの無料練習用エリアも造った。

 

 一方、スキー場はここ数年は、冬場の人手不足が深刻化している。かもい岳国際スキー場では昨冬、リフトの係員が5人ほど足りず、他の業務の係員が兼務するなどしてやりくりしたという。担当者は「夏に雇用した人に冬も働いてもらうことで、人材を確保したい」と話す。

 

 北大観光学高等研究センターの小泉大輔准教授(観光学)はスキー場の夏営業について「収益力の向上や繁閑差の縮小を図るため、通年型リゾートを目指す動きが本格化している。道などが推進する体験型観光『アドベンチャートラベル』とも連動しており、今後も増えていくのではないか」とみている。

 

(参考:北海道新聞デジタル版)

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