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北海道苫小牧市のノーザンホースパークは28日、左前脚の故障で死去した3冠牝馬リバティアイランドの献花台と記帳スペースを同場内の「ホースギャラリー」に設置すると、SNS(X、インスタグラム)で発表しました。
リバティアイランドの献花台を北海道ノーザンホースパーク内に設置
リバティアイランド(2023年撮影)
期間は、明日29日から5月31日まで(開場時間は、午前9時から午後5時)。期間中、献花が目的で来場した方の入園料の一部は、競走馬の医療発展のために寄付される。
リバティアイランドは27日、香港で行われたクイーンエリザベス2世Cに出走した際、直線で左前脚を故障し、競走を中止。安楽死の処置が施されていた。
リバティアイランドとの突然の別れ 「引退してから」できなかった答え合わせ

クイーンエリザベス2世Cはスタンド前発走で、本来なら2度ゴール板を通過する。リバティアイランドは、不運なことにそれがかなわなかった。
あの時の答え合わせはできなかった。牝馬3冠を達成した後に挑んだジャパンCの1週前追い切り後のことだ。調教を担当する片山助手に当時の完成度をたずねると、こう返ってきた。
「秋華賞は勝たないといけないレースだったから、キンキンに9割くらいで仕上げた。終わってみたら6、7割くらいだった。だからすごい馬。先が見えないから怖い。どこまで伸びしろがあるか分からない。引退してから答え合わせだね。3歳牝馬としてはすごい成長している。でも、完成形が見えない。どこまでいくんやろう、というね。それだけに僕らもある意味怖いけど、そういう次元の馬やから」
リバティアイランドが引退した時に取材しようと心に決めていた。現役生活を振り返れば、どれだけの伸びしろがあったか。3冠達成の時はどのくらいの段階にいたか。引退したら。無事に引退したら-。それがごく当たり前のことだと思っていた。けがをしても、命はあるものだと思っていた。香港の現地で安楽死だと聞いた時に、この片山助手の話をふと思い出して頭をガツンと殴られた気分になった。
G1を初勝利した阪神JF、1冠目の桜花賞、3冠達成の秋華賞をこの目で見た。自分の本命馬が負けても、この馬の圧倒的な強さにはワクワクした。トレセンでは星が4つもついたG1馬ゼッケンをつけていて、見かけたらこちらもうれしくなったものだ。また、前髪を三つ編みにしてもらって、髪飾りをつけて、強い競馬を見せてほしいよ、お嬢さん。リバティアイランドを追悼するとともに、今後の人馬の無事をこれまで以上に願う。
(参考:日刊スポーツ)
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