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なまらあちこち北海道|シマエナガの日って知っていますか?

情報

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つぶらな瞳と白くてふわふわな姿から、雪の妖精と呼ばれるシマエナガ。国内では北海道だけに生息する野鳥です。愛らしい姿が近年注目を集め、写真集やカレンダーが出版されるようになりました。道内各地の土産物店では関連グッズが並び、写真を掲載する交流サイト(SNS)の人気も高く、ブームは衰えを知らないくらいです。1月20日は「シマエナガの日」なんです。

1月20日は「シマエナガの日」 つぶらな瞳、ふわふわ姿、ご当地グッズを一挙に紹介

 シマエナガはエナガの亜種で、日本では北海道にのみ生息する。体長は約14センチ、体重は7グラムほど。スズメよりも小さい。くちばしは小さく、尾が長いのが特徴。「ジュリリ、ジュリリ」などと鳴く。

つぶらな瞳でモフモフとした姿が魅力のシマエナガ。
今や老若男女に知られる人気の野鳥となった

 

 1月20日は、一年で最も寒いとされる「大寒」。厳冬期、羽の中に空気を入れて膨らみ、あの「もふもふ」とした姿になることから、日本記念日協会(長野県)が2019年にシマエナガの日に制定した。
 同協会へシマエナガの日を申請したのは、札幌の写真家やなぎさわごうさん。16年から札幌市内の公園などでシマエナガの撮影を始め、SNSへ写真を投稿すると人気に火がついた。
 やなぎさわさんが運営する各種SNS「ぼく、シマエナガ。」の現在の総フォロワー数は約86万人。シマエナガの魅力を連日発信し、「X」でのリポストは1千回を超えるものも多い。やなぎさわさんは「身体が小さいからか、仲間同士の距離感が近いような気がする。北海道の厳しい自然のなかでお互いを支え合って生きていることに魅力を感じる。初めて撮れた時はとてもうれしかった」と話す。

俊敏に動くシマエナガ。カメラマンを困惑させる

 シマエナガはカメラマンも魅了する。野生動物写真家の第一人者である嶋田忠さんが千歳市蘭越に設けた「嶋田忠ネイチャーフォトギャラリー&ザ・バードウオッチング・カフェ」。同店には撮影スペースが設けられ、庭に飛来する野鳥を撮影することができる。
 冬季はシマエナガ目当てに道内外のカメラマンでにぎわう。完全予約制で、1カ月先まで予約が埋まる。13日に同店を訪れた札幌市の男性(56)は「5年前から毎冬通い、今冬もシマエナガを撮影できた。真っ正面から撮ると、とてもかわいらしい」と話す。

ザ・バードウオッチングカフェでカメラを構える愛好家。カモフラージュ用
ネットが設置された本格的な撮影スペースがある

 グッズも充実する

 苫小牧市の道の駅ウトナイ湖の売店「ミール」には、店内にはぬいぐるみやハンカチ、まんじゅうなど400種類以上のシマエナガグッズが並ぶ。湖周辺にシマエナガが生息しているため7年前、グッズの販売を始めた。現在は同店の売り上げの大半を占める。遠藤亮治店長(47)は「以前は北海道の動物グッズといえばキタキツネやクマだったが、今はシマエナガになってきている」と話す。

シマエナガグッズが看板商品となっている道の駅ウトナイ湖の売店

 帯広市の帯広神社では、境内に飛来するシマエナガをかたどった「シマエナガみくじ」が好評だ。野鳥撮影が趣味の大野清徳宮司(52)がアイデアを出した。2018年に頒布を始め、現在でも同神社のおみくじの中で一番の人気。若い参拝客が増え、SNSへ投稿してもらえるよう、シマエナガみくじをかわいらしく撮影できるスペースも作った。大野宮司は「バードウオッチングを兼ねて境内を訪れてほしい」と話す。

帯広神社で好評のシマエナガみくじ。「小鳥居」と名付けられた
撮影スペースが設けられている

 釧路市の「道の駅阿寒丹頂の里」の売店クレインズテラス。道東の野鳥の代表格といえばタンチョウだが、土産物はタンチョウグッズとシマエナガグッズが伯仲する。丹野美由紀店長(55)は「タンチョウを見に来た観光客がシマエナガのグッズを買っていく。美しいタンチョウとかわいいシマエナガ。どちらも人気です」と話す。

 シマエナガは道外でも注目を集める。

 4日、東京・上野の「ことりカフェ」はシマエナガをイメージしたカレーやデザートを求める来店客ですぐに満席になった。27日までの期間限定イベント「シマエナガカフェ」がお目当てだという。

東京・上野のことりカフェで開催中の期間限定イベント「シマエナガカフェ」
シマエナガをイメージしたデザートメニューが人気だ

 小樽市の非公認ご当地キャラクター「ゾンベアー」などを手がける札幌市のハシエンダインターナショナルの氷室信康社長によると、道内では約7年周期でご当地キャラクターブームが訪れるという。シマエナガは、2000年代後半に一世を風靡(ふうび)した阿寒湖のマリモがモチーフの「まりもっこり」以来のブームだという。氷室社長はシマエナガが丸く、比較的デザインが容易だとした上で、「ここまで注目されることはなかった。白くて丸くて小さい姿に癒やされる。ブームはまだ続くのでは」と話す。

ゆるキャラ「ゾンベアー」を手がけるハシエンダインターナショナルの氷室社長。
「シマエガナブームはまだ続くのではないか」と話す

(参考:北海道新聞デジタル発)

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