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北海道のタクシー事業に少し変化がみられるようです。それはこんな理由からです。
ドライバー微増 北海道のタクシー事情
今週のけいナビの特集は、北海道のタクシー事情について。コロナ禍以降、ドライバー数が年々減少してきたが、ここに来てわずかながら増加の兆しが見えてきた。待遇の改善が背景にあるようなのだが…
札幌・南区にあるタクシーネクスト。明星自動車などを運営する互信ホールディングスが2020年に設立した。驚きなのは若いドライバーが多いこと。平均年齢は、全道平均を大きく下回る29.6歳だ。
背景にあったのは、業界では珍しい週休3日制の導入だ。1日当たりの労働時間は長いのだが2勤1休、2勤2休といった働き方が可能で、仕事とプライベートを両立しやすいことが若い人に受けているようだ。
掲げるのは、タクシーの「ファーストクラス」化。タクシーはサービスが充実していないという一般的な評価を覆すことを目指している。高齢者の利用が多いことから、ドライバーには介護関係の資格取得を促している。
互信ホールディングスの平島誉久社長は「10年後には自動運転が普及する。そうした中でも求められるサービスを提供できる体制を築き上げねばならない」と話している。
札幌・豊平区の平岸ハイヤーは「地域密着」を掲げ、タクシー事業以外の取り組みにも力を入れている。
そのひとつが、地域の人たちが参加できる数々のイベントの開催。会社に併設されたスペースをホールとして開放し、お笑いライブやジャズ演奏会などを定期的に開催している。
平岸ハイヤーは昨年10月からの1年間で78人ものドライバーを採用した。神代(くましろ)晃嗣社長は、「地域貢献がしたいという志望動機も聞かれるようになってきた」とし、一見タクシー事業には関係しない試みが、採用にも良い効果を与えているとする。
一方、札幌から離れた地方の町は実情が異なる。道北の増毛町は、タクシー会社が町から撤退したことを受け自ら「有償旅客運送事業」に乗り出した。
ドライバーは町の職員。事業は好調で、割安な料金設定もあり利用者数は着実に増えている。病院やスーパー、銀行・郵便局へ行くという用途での利用が多い。稼働する車両は基本1台だが、年金支給日など多くの利用が見込まれる日は2台に増やしている。
堀雅志町長は、「高齢者の足の確保が一番の理由だった」と事業開始の理由を説明する。運行は町内のみで近隣の自治体までは行けない点がひとつの課題だとしている。
自治体自らが運送事業を担う試みは、人口減少が続く北海道内において選択肢の一つとして定着しつつある。
(参考:テレビ北海道「けいナビ~応援どさんこ経済~」)
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