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平岸天神が大賞 YOSAKOIソーラン祭り 7年ぶり11回目
大賞に輝いた平岸天神チーム
YOSAKOIソーラン 被災の石川県3チーム参加へ 札幌からのエール支えに
5日に札幌で開幕する「YOSAKOIソーラン祭り」(組織委など主催)に1月の能登半島地震で被災した石川県から3チームが参加する。このうち「粟津おすえべ花吹雪」(小松市)は被災後、参加を諦めることも考えた。
交流のある札幌のチーム「北海道大学〝縁〟」からのエールで奮起、5回目の出場を決めた。1日で地震から5カ月。生活再建が思うように進まず、地元に残るメンバーもいるが「震災に負けない石川の底力を見せる」と意気込んでの参加だった。
チームは2000年結成で小松市を中心に金沢市、能登町などの約70人で構成する。
「仲間の心に地震の深い傷が残っている」。花吹雪の「相談役」中島愛日(あいか)さん(30)は涙ぐむ。能登町の自宅が損壊するなど、多くのメンバーが被災。地震の恐怖が何度もよみがえるなど心の傷を抱える人もいる。
1月下旬、花吹雪の代表に「縁」からLINE(ライン)でメッセージが届いた。「また皆様と笑顔で会える日が1日でも早く訪れることを願っています。You got a power(あなたには力がある)」
昨夏、「縁」が石川県の催しに出演した際など、両チームには交流がある。「縁」は「応援する思いを伝えたい」と話し合って文言を決めた。
当時、花吹雪は練習を再開できておらず、多くのメンバーは、今年の祭り参加は無理だと感じていた。中島さんは「待っていてくれる人がいると感じ、救われた」と振り返る。チームは札幌の舞台に立ち、無事を伝えたいと練習を再開した。
今年の演舞のテーマは「繫(つな)ぐ」。地震後、互いに連絡を取れずに不安な日々を過ごしたが、同じ空の下、心はつながっていると信じ、不安を乗り越えた経験を踏まえた。
祭りには県外在住のメンバーの知人らも加わり計約110人で参加。ただ、能登町の女子大生と母親(56)の2人は4月、「復興が思うように進まず不安で、中途半端な演舞しかできない」と参加を断念した。母親は「みんなの頑張る姿を想像して、元気をもらっています。本番も中継で応援しまれば」。
「縁」の浜田恭輔さん(20)=北大教育学部2年=は「再会が今から待ち遠しい。無事で良かったと伝えたい」と話す。
花吹雪は7日のすすきの会場を皮切りに、最終日の9日まで演舞を披露した。
(参考:北海道新聞速報、新着記事)
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