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アメリカ・アカデミー賞で視覚効果賞に輝いた「ゴジラ―1・0(マイナスワン)」の映画に、余市に住むデザイナーの製作した戦闘機の模型が使われ、物語に一役買ったことが発表されました。
ゴジラ登場の戦闘機「震電」、余市製が原型 原寸大制作した町内の坂本さん、エンドロールに名前
「ゴジラ―1・0」は、戦後の日本に出現した怪獣ゴジラに元特攻隊員らが立ち向かう物語。俳優の神木隆之介さん演じる敷島浩一が乗り込む戦闘機が震電だ。
震電は主翼の前方に前翼、機体後部にエンジン、プロペラを配置したエンテ型と呼ばれる航空機。高高度を飛ぶ米軍の爆撃機「B―29」迎撃の切り札とされたが、試験飛行だけで終戦を迎えたため、幻の戦闘機と呼ばれている。
「一度も実写で映像化されたことがない」という震電を何としても登場させたかったという「ゴジラ―1・0」のスタッフが21年秋ごろに余市を訪れ、坂本さん方の倉庫に保管されている模型を何度も見学。念入りに撮影し、映画用模型づくりに生かした。
当時、坂本さんには「映画で使う」とだけ知らされ、題名などはまったくの〝極秘扱い〟。昨年11月の公開後に、同機を開発した会社の経営者のひ孫で、現・渡辺鉄工(福岡市)の渡辺剛社長に勧められ、劇場で鑑賞した坂本さんは「エンドロールに私の名前があり驚いた。きれいに作ったと感心した」と話す。
震電は防弾や脱出装置など、当時としては操縦者の命を大切にした設計が施されている。坂本さんは「映画を通じ日本の航空技術の高さを知ってもらえたら」と願う。
(参考:北海道新聞電子版)
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