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なまらあちこち北海道|余市製の戦闘機「ゴジラー1.0」で活躍

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アメリカ・アカデミー賞で視覚効果賞に輝いた「ゴジラ―1・0(マイナスワン)」の映画に、余市に住むデザイナーの製作した戦闘機の模型が使われ、物語に一役買ったことが発表されました。

ゴジラ登場の戦闘機「震電」、余市製が原型 原寸大制作した町内の坂本さん、エンドロールに名前

余市宇宙記念館の特別展で展示された震電の原寸大模型。坂本さんが1年がかりで制作した=2016年

余市宇宙記念館の特別展で展示された震電の原寸大模型。
坂本さんが1年がかりで制作した

 第96回米アカデミー賞で視覚効果賞に輝いた「ゴジラ―1・0(マイナスワン)」(山崎貴監督)。この映画に登場する旧日本海軍の戦闘機「震電(しんでん)」は、町内の店舗デザイナー坂本仁さん(74)が制作した原寸大模型を基に映画用模型が作られた。エンドロールには、取材・資料協力として坂本さんの名が刻まれている。
 「ゴジラ―1・0」は、戦後の日本に出現した怪獣ゴジラに元特攻隊員らが立ち向かう物語。俳優の神木隆之介さん演じる敷島浩一が乗り込む戦闘機が震電だ。
 震電は主翼の前方に前翼、機体後部にエンジン、プロペラを配置したエンテ型と呼ばれる航空機。高高度を飛ぶ米軍の爆撃機「B―29」迎撃の切り札とされたが、試験飛行だけで終戦を迎えたため、幻の戦闘機と呼ばれている。
震電の原寸大模型を制作した坂本さん

震電の原寸大模型を制作した坂本さん

 坂本さんは趣味の車のレストア(復元)が高じ、原寸大の航空機づくりに取り組む。震電は零戦に続く2機目で、書籍や残された平面図などを参考に1年がかりで2016年に完成させた。合板を特殊加工し、高さ3.5メートル、全長9メートル、両翼11メートルと巨大。実物は米国のスミソニアン博物館にあるだけで、映画用模型が完成するまでは原寸大模型としては国内唯一だった。
 「一度も実写で映像化されたことがない」という震電を何としても登場させたかったという「ゴジラ―1・0」のスタッフが21年秋ごろに余市を訪れ、坂本さん方の倉庫に保管されている模型を何度も見学。念入りに撮影し、映画用模型づくりに生かした。
 当時、坂本さんには「映画で使う」とだけ知らされ、題名などはまったくの〝極秘扱い〟。昨年11月の公開後に、同機を開発した会社の経営者のひ孫で、現・渡辺鉄工(福岡市)の渡辺剛社長に勧められ、劇場で鑑賞した坂本さんは「エンドロールに私の名前があり驚いた。きれいに作ったと感心した」と話す。
 震電は防弾や脱出装置など、当時としては操縦者の命を大切にした設計が施されている。坂本さんは「映画を通じ日本の航空技術の高さを知ってもらえたら」と願う。
(参考:北海道新聞電子版)
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