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なまらあちこち北海道|温暖化でマリモは?・阿寒町

北海道

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阿寒湖と言えばマリモ、マリモと言えば阿寒湖ですね。その阿寒湖のマリモが痩せているという調査結果が出て、関係者を心配させています。今夏は特に暑かったので、その影響も大きいのかもしれません。

温暖化でマリモ痩せた? 北海道・阿寒湖

 特別天然記念物である北海道釧路市・阿寒湖のマリモが地球温暖化の影響を受け、表層が薄くなった可能性があることが21日までに、神戸大などの研究で分かりました。MRI解析でマリモの成長、分解と水温の関係を試算し、過去35年ほどで表層の厚さが約1センチ減って「痩せた」と導き出ししました。研究チームのメンバーは「寒い地域の希少種にも温暖化の影響が強く及んでいる」と指摘したのです。
 マリモは細い藻が球状に集まったもので、大きくなると中心に空洞を形成し、表層の厚みは4~5センチとなります。阿寒湖は世界で唯一、直径20センチ以上の巨大マリモが群生すしますが、近年は温暖化で水温が上昇。悪影響が懸念されていました。

「阿寒湖と言えば」と聞かれたとき、多くの人が「マリモ!」と答えるのではないでしょうか。実際に、阿寒湖温泉の街を歩くとマリモにちなんだお土産品がたくさん並んでいます。阿寒湖の自然の象徴であるマリモ、一体どのような生き物なのでしょうか。ここでは、マリモの形態や分布、そして阿寒湖温泉でマリモが観察できる場所について紹介します。

そもそも『マリモ』とは

マリモは水中に生育する藻の仲間で、陸上の植物と同様に光合成をして育つ生き物です。マリモの体は本来、糸のような形をしていますが、これが他の藻と同じように岩石や貝殻などに付着して生活していたり、岩石などから剥がれたマリモが綿くずのような塊となって水底に堆積・浮遊していたりと多様な形状を持つことが特徴です。

皆さんがイメージする球状のマリモも、たくさんの糸状のマリモが集まって塊をつくり、風や波の力によって水底で回転しながら丸くなったもので、数あるマリモの形状の一つです。

『阿寒湖のマリモ』は、1921年に国の天然記念物(1952年から特別天然記念物)に指定されて以降、地域に住む人たちの手によって手厚く保護されています。

直径15㎝以上の丸いマリモが群生する湖は世界でも稀!

直径15㎝以上の丸いマリモが群生する湖は世界でも稀!

マリモが生育している湖沼は阿寒湖だけではありません。2002年時点で日本では17ヶ所、世界では北半球の比較的寒冷な地域の湖沼や河川を中心に50ヶ所以上でマリモの生育が確認されています。マリモは世界中の多くの湖沼にいるはずなのに、丸いマリモが身近に感じられないのはなぜでしょう?

世界に分布するほとんどのマリモは、岩に付着しているものや、綿くずのような塊となっているもので、直径15㎝以上の球状のマリモが群生している湖は阿寒湖とアイスランドにあるミーヴァトン湖の2ヶ所だけです。このうち、ミーヴァトン湖の球状マリモは自然環境破壊等の影響を受け、絶滅の危機に瀕してしまいました。(保護活動により、2016年頃から数は上昇傾向)このように環境の変化等で簡単に絶滅してしまう植物であり、環境を保持することが何より大切なことだといえます。

マリモが丸く育つためには、いくつもの自然の条件が揃っていなければなりません。例えば、光合成に必要な日光がマリモに十分当たるような広く遠浅な地形や、マリモがその場にとどまって回転できる程度の波を作りだす風、また、マリモの生長を促進するミネラルを豊富に含んだ温泉や冷泉の湧き出る場所などが必要です。このような多くの条件が揃った奇跡的な場所こそが阿寒湖なのです。

(参考:中日新聞デジタル版、釧路・阿寒湖観光公式サイトHP)

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