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冬は多くの動物が白い毛に変わります。雪景色の中に溶け込んで天敵から身を守るためです。しかし、このシロフクロウのオスはもともとが白です。
今、旭山動物園は雪景色の中です。あなたはこのシマフクロウを見つけることができますか?
シロフクロウ 雪に溶け込む「鏡もち」
「シロフクロウはどこにいるの?」。雪の中、シロフクロウ舎前で、真っ白な3歳の雄を探す来園者の声がします。丸い鏡もちのような姿で雪景色に溶け込むが、薄目を開け、首を回して、周囲の警戒を怠りません。
リラックス時は、ふっくらした餅のよう。しかし、驚いたり緊張したりすると、もちがしぼむように羽毛の膨らみがなくなり、半分ほどの細さになります。
野生では、繁殖期は北極圏のツンドラ地帯に暮らす生き物です。冬は南下し、日本でも見られます。白夜地帯が生息域のため、フクロウの仲間では珍しく日中に活動する種類です。性別は、真っ白な雄に対し、雌には体の横じま模様があり、違いが分かりやすいです。
1羽だけ展示する雄は、おびひろ動物園(帯広市)で2019年に生まれた個体で21年に来園しました。22年は久しぶりの繁殖を目指して静岡市立日本平動物園から来た雌も同居していました。
地面の砂にくぼみを作って外敵の目を避けて卵を産む習性がありますが、ドーム状のシロフクロウ舎は通路の真ん中に位置して人目につきます。担当飼育員は「隠れられて、雨風もしのげ、卵を守れるような環境が必要」と、板や目の細かい網を張って目隠しを作ったり、止まり木の丸太を並べたりして、死角となるエリアを設ける工夫を凝らしました。
このカップルは春の同居開始時は距離を置いていましたが、隣り合って止まるなど仲良くなったようでした。同飼育員は「繁殖行動を見せられる」と考えましたが、この雌は体調を崩してバックヤードに戻すことになりました。
シロフクロウは映画「ハリーポッター」にも主人公の相棒として登場し、人気を呼びました。人間と同じように目が顔の正面にある「両眼視」。空間の奥行きは分かりますが視野が狭く、野生下では耳を頼りに餌を探します。人気の理由について「顔つきが人間に近く、親近感が湧くのでしょう」と説明しています。
幸福を呼ぶとも言われるフクロウ。旭山の銀世界に溶け込むシロフクロウを見つけられたら、2023年は幸福が訪れるかもしれません。あなたもシロフクロウを見つけにいきませんか?
(参考:北海道新聞・旭山動物園のわくわく日記)
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