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パンの切れ端からビール
廃棄用のパンから作られたクラフトビール「リンネ」
上川管内美瑛町で製造され、通常は廃棄されるパンの切れ端を使ったクラフトビールが注目されている。
町内のバー経営者がフードロス(食品廃棄)の削減を目的に考案し、大雪地ビール(旭川)が開発に協力した。日本地ビール協会(兵庫県)によると、パンを原料にしたビールは全国的に珍しい。
考案したのは荒井啓史さん(53)。美瑛町は道内有数の小麦産地であり、小麦畑は「丘のまち美瑛」を象徴する存在だ。そんな小麦で作られたパンを無駄にすることなく特産品にできないかと考えたという。
パンの切れ端は菓子などに加工される際に発生するものを使った。商品名は輪廻(りんね)転生の思いを込めて「リンネ」と名付けた。
原料の15%を占めるパンは、粉状にした後に小麦麦芽と混ぜ、1~2週間かけて発酵させた。なめらかな口当たりや、フルーティーさが特徴で、ビールが苦手な人でも飲みやすい味わいに仕上がった。
大雪地ビールで醸造を担当した高木ドルフ里樹(34)さんは「パンを入れたことで香ばしさが増した」と話す。
アルコール度数6%で、330ミリリットル入り700円。2月から2千本限定で美瑛町の道の駅「丘のくら」や、荒井さんのバー「Shot bar HERMIT」などで販売したところ、ほぼ完売。
今後は札幌市の飲食店へも販路を拡大するという。荒井さんは「ビールに限らず、廃棄される食品を活用した商品開発を続けたい」と話す。
(参考:北海道新聞電子版)
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