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なまらあちこち北海道|旧国鉄戸井線の開進橋、24年に解体へ

北海道

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旧国鉄の遺構がまた一つ消えます。と言っても住民の安全を考えて、老朽化して危険なので、あたらしく架け替えるものです。年月の進行と共に、消えゆく建築物は、仕方がないとしても、やはり寂しいものがありますね。

旧国鉄戸井線またぐ開進橋、24年解体へ 函館市、老朽化、市道拡幅に伴い

来年4月に解体される旧戸井線の遺構「開進橋」。21日からは下から眺めることができなくなる
来年4月に解体予定の旧戸井線の遺構「開進橋」
函館市
 戦前からの工事が未完に終わった「幻の鉄道」と呼ばれる旧国鉄戸井線の遺構で、市道日吉中央通として使われている函館市湯川町2の3連アーチ橋「開進橋」が来年4月に解体されることが分かりました。市道の拡幅工事に伴うもので、新たに架け替えられる予定です。21日から付近を通行止めにして工事を開始します。
 旧戸井線は1936年(昭和11年)、軍事物資や兵員の輸送を目的に、五稜郭―戸井間を結ぶ全長29・2キロの単線鉄道として着工しました。しかし、戦局悪化で資材供給が停止し、42年に未着工区間3・35キロを残して工事を中止したという経緯があります。
 開進橋はコンクリート製のアーチ橋で、長さ19・6メートル、幅5・0メートル。42年に戸井線をまたぐ跨線橋として造られました。現在は市道として使われていますが、幅員が狭いことから車両の対面通行はできません。橋の下の旧戸井線跡は歩行者と自転車の専用道路「緑園通り」で、アーチ部分にはコンクリート片の落下を防ぐためのカバーが備えられています。
 市は2018年度から、市道日吉中央通の拡幅を進めています。橋の架け替えによって現在の幅員を16メートルに広げるほか、橋の土台となる橋台に「ボックスカルバート」と呼ばれるトンネルを設置し、緑園通りを通すことになっています。
市道路建設課によると、開進橋の建設当時は鉄材が不足していたため、鉄筋を使用していない可能性が高く、安全性への懸念が高まっていました。
 日吉中央通は工事の間、仮設の迂回(うかい)路を設けます。緑園通りは、21日から開進橋付近を通行止めにします。
 開進橋の解体について、町並みなどの保存に取り組む「函館の歴史的風土を守る会」の佐々木馨会長は「さみしいが、老朽化がひどく仕方がない。資料や文書の記録をしっかり残したい」と語っています。工事の完了は25年3月を予定しています。
(参考:北海道新聞ニュースエディター)

 

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