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せいうち出産の瞬間
動物園や水族館で、飼育している動物の出産というのはよく報告されますが、セイウチの出産は珍しいと言われます。さらに、今回、小樽水族館で、その出産の瞬間が動画に記録されました。5月4日の記録です。
以下はセイウチの飼育員・徳山航さん=海獣飼育課の報告です。
飼育員になってまもなく20年の私は5月4日午後2時37分、初めてセイウチの出産を観察することができました。
母親のウーリャは今回で4度目の出産です。これまでは担当飼育員のいない明け方、夜警員から「生まれたよ!」との電話で知らされていました。
今回は違います。生まれる直前、数分前まで泳いでいたウーリャが陸上に上がり、苦しそうな声と力んでいる姿を見た瞬間、私の心臓は激しく鼓動しました。よく見ると既に子の後肢が見えていて、身体を左右に振ると、今度は腰あたりが見えてきました。さらに次の瞬間、黒くて小さな顔が見えました。
感動もつかの間、生まれた直後の子に対してウーリャのとった行動に一番驚いてしまいました。ウーリャが鼻の先で子を激しく押して、時には前肢も使いながら何度も壁にぶつけたのです。なんだろうこの行動は? 人間の赤ちゃんが出産直後に泣かない時、お尻をたたいて泣かせ、呼吸を確認することがありますが、これに近いのかと感じました。
推測ですので、正しいのか間違っているのか今でも正直わかりませんが、4度目の育児となるウーリャには当たり前に行う行動だったのかと思っています。子との鳴き交わしや、水に落ちないように片時も目を離す事無く、今は母子共に健康に過ごしています。(小樽水族館)
では貴重な記録をご覧ください。
名前はまだ決まっていませんが、そのうち、皆さんにお披露目になり、名前も公募される予定です。それまでは元気に育ってくれるように祈りながら待ちましょう。
(参考:小樽水族館公式HP、おたるぽーたる、北海道新聞)
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