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なまらあちこち北海道|振動がトマトの受粉を促進し、害虫防除も・美瑛町

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農作物の受粉にはミツバチを使っている例が多いですよね。でもその二ホンミツバチが減少していて、西洋ミツバチ(セイヨウオオマルハナバチ)を使っていますが、そのミツバチ養蜂家も減少しているため、苦慮しているのが事実です。

そこで新しい考えが普及しています。振動で受粉を促進しようという考えです。

震動発生装置活用、トマトの受粉促進 害虫防除にも期待

美瑛町のトマトハウスに設置した振動発生装置。緑色のカバーに囲われた特殊な金属棒が振動する
美瑛町のトマトハウスに設置した振動発生装置。緑色のカバーに囲われた特殊な金属棒が振動する

全道有数のトマトの産地、上川管内美瑛町が本年度、小型の振動発生装置を使ったトマトの受粉促進と害虫防除の実証実験に取り組んでいます。道外の先行事例では果実が増え、害虫が半減する効果が出ているということもあり、町は「化学農薬の使用量を削減し、収量アップも期待できる」として、道内の他の自治体にも取り組みを広げたい考えでいます。

装置は鋼材製造の東北特殊鋼(宮城)や電気通信大などでつくる研究グループが開発したもので、電気を流すと伸縮する金属「磁歪(じわい)材料」を組み合わせ、長さ25センチのカバーで覆ったものを使用しています。来年度に製品化する予定だとのことです。

町は6月に町所有のビニールハウス1棟に装置を設置しました。電気を流したときに振動を伝える麻ひもや金属線を張り巡らせ、約100株のトマトに毎日15分間隔で100ヘルツの振動を伝えました。

その結果、農薬や送風機で受粉させた通常の株と比べて約1カ月後の収穫数に変化はなかったのですが、果実は振動を伝えた株の方が1~2センチほど大きく成長したということです。振動で花粉が効率的に飛散したとみられています。


セイヨウオオハナマルバチ

町内の農家はトマトの受粉にセイヨウオオマルハナバチを使っています。ただ、特定外来生物に指定されているため新規就農者は使用が国から認められていません。現状は農薬や送風機で受粉させており、効率化が課題でした。町農林課は「作業省力化やトマトの生産拡大にもつながる」と手応えを語っています。

東北特殊鋼などが宮城県で2018年に行った実験では、30ヘルツの振動でも実った果実は通常株より多かったと報告されています。

また、300ヘルツの場合は、葉面に寄生する害虫コナジラミ類の幼虫の密度が通常より半減していました。同社の担当者は「振動は受粉を促すだけでなく、害虫の交尾も阻害した」とみています。コナジラミ類は美瑛町には少ないのですが、道南など温暖な地域ではトマトへの影響が見られるとのことです。

農林水産省北海道農政事務所によると、20年の夏秋どりトマトの収穫量は、日高管内平取町が7460トンでトップ。美瑛町が5990トンと続いていますので、今後の収穫アップが期待されます。

(参考:北海道新聞電子版、北海道美瑛町HP)

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