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なまらあちこち北海道|落語芸術協会らくごまつり

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あなたは落語に興味はありますか? 生で鑑賞したことがありますか? 落語ってたった一人で座布団一枚の上で、すべての世界を広げ、しかも笑いに満ちた話を繰り広げる「芸術」です。北海道は札幌以外ではなかなか生で見ることはできませんが、この機会に落語の世界を楽しんでみてはいかがでしょうか。

いよいよ始まる!芸協らくごまつり2024

柳亭小痴楽
柳亭小痴楽
 どうも皆さま、ごきげんよう!
 さぁ! いよいよ5月26日(日)に迫って参りました「芸協らくごまつり2024」!
 ご存じでない方のために説明をさせていただきますが、「芸協らくごまつり」とは、私も所属している落語芸術協会が開催するファン感謝祭なのである!
 記念すべき第1回は2007年。以来、多くの企業さんや落語会の主催者さんの協賛・協力の下、実行委員や企画、主催全てを自分たち芸人で運営をしている手作り感満載(いいかげんな芸人の手作りなので、毎回至らない点を挙げればキリがない)の感謝祭となっている。
 今年の実行委員長は前年に引き続きバイオリン漫談のマグナム小林先生が務めており、そのマグナム先生に仰せつかり、このたび、私は宣伝部長に任命されることとなった! 若輩者だが力の限り宣伝を頑張ろう!と思った矢先に某SNSが原因不明の凍結にあい、一切宣伝のできない宣伝部長となってしまったお話は以前にこのエッセーでも書かせてもらったことと思う…。
 と、いうことで今週は精いっぱいこちらのエッセーで芸協まつりの宣伝をさせていただくことにする! 何とぞお付き合いください!
 全国から落語ファン、落語芸術協会ファンの方々がお越しになるこのお祭りは、東京は西新宿、ザ・オフィス街の中にある芸能花伝舎という落語芸術協会が入っている、小学校の元校舎を使って開催されている。元校舎そのままの建物、敷地全体を使い、グラウンドでは出店、体育館では落語会、五つある各教室では時間に分けてさまざまな催しをしており、その様子はオンライン配信もしている。
 今回はその中でも私の注目しているいくつかの催しを紹介させていただこう。
 まず恒例となっているサインラリー。用紙にあるマスにお客さんがめぼしい芸人のサインをもらって回る。全国区の師匠方の元にあまたの人が並ぶのは理解できるが、まだ昇進したての若手の元にもなかなかの列ができるのが芸協まつり七不思議の一つ。
 これは人ごとではなく私の時もそうだった。まだ、二つ目に昇進したばかりの私の元へ本当に大勢の方がサインをもらいに来てくれた。当時、毎月開催で個人的にやっていた落語会には10人も集まらなかったのに…と思いながら、お客さんに「私のサインなんかでいいんですか?」と尋ねたら「いいんです! マス目を埋めないといけないから誰のでもいいんです!ところであなたも芸人さん?」と言われたことは10年以上たっても忘れない!(笑)
 教室スペースでは、橘流の先生を招いての本格的な寄席文字や、落語・講談・浪曲・太神楽(だいかぐら)・紙切り・お囃子(はやし)と、各芸人による芸事教室。体育館では五部制に分かれた芸協まつり寄席という落語会。私もまつり寄席の方では、第4部に古今亭寿輔師匠という大ベテランの師匠と二人会という形で出演をさせていただく予定だ。
 他にも各教室では「能登半島地震 チャリティーオークション」や「クイズ大会」、「桂歌丸七回忌 追善トークショー」、「芸協デュエット歌合戦」、「十代目桂文治 生誕100周年記念トーク」、昔昔亭桃太郎師匠による「桃太郎の人生相談」、元ボクサー芸人と元ヨガインストラクター芸人による「ボクササイズとYOGA」、三遊亭小遊三一門の「世界スリッパ卓球」、芸人が寄席のスタメンを選ぶ、芸人による芸人のための「芸協ドラフト会議」、若手からベテランまで参加する仮装大会「男女逆転Show!」(こちらは私も師匠柳亭楽輔と師弟で参加する)などなど、10時の開会から夕方の閉会までたくさんのイベントがめじろ押し!
 そんな中で一番ありがたくもあり、うれしくもあり…そして一番恐れているのが…毎週日曜日にNHKラジオ第1で放送している番組「小痴楽の楽屋ぞめき」が、芸能花伝舎にブースを作り、なんと!現場から生放送!という快挙…いや、暴挙に出ること!
 生放送なんて何を言ってしまうか分からないので、今まで収録という形を取り続けてきた「小痴楽の楽屋ぞめき」。それでもおっかなビックリだったのに、放送コードに一番うるさいNHKの番組が、プロ意識の欠如ものすごい“半分人生諦めてます! あとはもう、面白おかしく生きられればなんでも良いです芸人”の巣窟と、誰言うとなく言われている芸人の感謝祭に殴り込み! さらに普段の13時5分から13時55分までの放送時間と、その後に特番枠まで使い14時5分から14時55分までの100分拡大版生放送でお送りするとのこと! 本当に頭大丈夫か、NHK!!
 果たして何ごとも起こらず無事放送終了を迎えられるのか!? はたまた「小痴楽の楽屋ぞめき」のNHK永久追放付きの最終回になってしまうのか!?
 皆さま、当日のご来場お待ちしております!また配信もあるのでご来場いただけない方も、そちらでお楽しみください!そして!NHKラジオの放送も何とぞ併せてお楽しみください~!(柳亭小痴楽 毎週金曜更新)
 ☆りゅうてい・こちらく
落語家。1988年東京都生まれ。父は故五代目柳亭痴楽。古典落語を中心に手掛け、2019年9月、落語芸術協会では15年ぶりとなる単独での真打ち昇進を果たした。著書に「まくらばな」。

(参考:北海道新聞 有料会員限定コラム)

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