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札幌山の手高校出身で、富士通の町田瑠唯選手が好調です。今年のパリオリンピックに向けて復調の兆しを見せています。その前にWリーグ初優勝を目指しています。
キレキレ町田瑠唯 バスケ女子の司令塔がWリーグ・プレーオフで攻撃力発揮 パリへ復調
バスケットボール女子日本代表として、2021年東京五輪で銀メダルを獲得したWリーグ富士通のガード町田瑠唯(札山の手高出)が絶好調だ。
4月6~8日に東京都の調布市武蔵野の森総合スポーツプラザで行われたWリーグ・プレーオフの準決勝(2戦先勝方式)では司令塔として、3試合で計40アシスト、30得点と爆発的な攻撃力を発揮。レギュラーシーズン(RS)1位のチームを2季ぶりの決勝進出に導く立役者になった。今夏のパリ五輪に向けて復活を印象づける活躍を見せている。
1勝1敗で迎えた8日の第3戦、RS5位のシャンソン化粧品に93-72で快勝して2勝1敗として準決勝を突破した直後、コート上でのインタビューで町田は謙虚に話した。が、その言葉とは裏腹に、コート内は身長162センチのガードの独壇場だった。
パスも得点も
第3戦は試合開始直後から全開。34秒、パスと見せかけてインサイドに一気に切れ込んで2点シュートを決め、両チーム最初の得点を挙げると、(味方を見ずに投げる)ノールックパスで3点シュートを引き出したり、味方の長身外国人選手へのロングパスでアリウープを演出しようとしたり。
攻撃のタクトを思う存分に振ってコート上を縦横無尽に動き回り、強豪のシャンソン化粧品を翻弄(ほんろう)し続けた。
ギアを上げる
「(町田は)プレーオフになると、オフェンスに関してシーズンの数字があまり関係なくなる、本人がステップアップしてくれる」。富士通のBT・テーブス監督が一目置くように、準決勝3試合のデータは目を見張るものがあった。
特にアシストの平均は13.33。これは自身7度目のアシスト王となった今季のレギュラーシーズンの平均8.68を大きく上回った。第2戦は12アシスト、11得点、第3戦は11アシスト、14得点と2試合連続で「ダブルダブル」を達成した。
スピードで圧倒
シャンソン化粧品も手をこまねいていたわけではなかった。鵜沢潤監督は「(富士通は町田を中心とする)トランジション(攻守の切り替え)の速さが得意なチーム。
正直、マンツーマンディフェンスで対応するのは難しいと感じた」といい、第3戦は、第2戦で効果を発揮したゾーンディフェンスを第1クオーターから選択。ペースを乱そうと試みたが、町田を中心とする富士通のスピード感あふれる攻撃がそれを上回った。
けがを乗り越えて
それでも、昨年12月の試合中に痛めた左足首も治り、今年2月にはWリーグの試合で復帰。徐々に状態を上げ、持ち前の素早さや視野の広さを生かしたパスに磨きがかかっている。
今後はWリーグ終了後、代表候補合宿などで選考されていくと見られるが、世界最終予選を戦った日本代表には4人のガードがおり、激しい争いになりそうだ。町田は「東京五輪は金メダルではなかった。その悔しさを残した状態でパリに行かないとなると、もやもやする。やっぱり目指したい」と前向きになっている。
町田は「今のチームには(過去にWリーグで)優勝経験のある選手が3人いて心強いし、私も強気でいける。絶対に優勝したい気持ちは、今年はより強い」。決勝は準決勝と同じ会場で13日に始まる。
(参考:北海道新聞メールサービスニュース)
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