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道東の方の線路では毎年鹿との衝突が続き、そのため運休せざるを得ないという状況が起きています。
そこでJRが取った作戦があります。
「運休より良い」 専門家「出没 安全学習か」
JR北海道釧路支社は5日、花咲線と釧網線の一部列車で減速運転を始めました。シカなど野生動物との衝突を防ぐためで、来年3月末まで行い、効果を検証することになっています。
シカとの衝突回避が目的の減速運転は2010年以来12年ぶり。初日の列車を利用した乗客からは、対策におおむね理解を示す声が上がりました。
減速運転は花咲線釧路―根室間と釧網線釧路―摩周間で各日、動物との衝突が多い夕方から夜間の普通列車計7本で行います。到着時刻は通常ダイヤから最大16分遅れることになります。JRは駅構内の張り紙やホームページで減速運転を周知しました。
両線では10月以降、シカとの衝突回避のための急ブレーキなどで車輪に傷が付き、修理で車両繰りがつかず運休が相次ぎました。
シカ関連の運休は11月末までに94本(昨年同期7本)に達しています。釧路支社管内の21年度のシカとの衝突件数(旅客のみ)は1023件で、記録が残る15年度以降最多なのです。本年度も10月末時点で521件(昨年同期457件)と最多を更新するペースです。
貨物を加えた10月の衝突件数は156件と19年度比2・5倍に上ります。
JR北海道によると、1996年度から21年度にかけて約12億円を投じ、両線などの一部線路沿いに侵入防止柵を設置するなど、対策を講じてきました。
しまし、シカの生態に詳しい道立総合研究機構自然環境部の主査は
「個体数の増加で山間部にすみにくくなる中、線路周辺は猟銃で狙われない安全な場所だとシカが学習し、出没が増えている可能性がある」
と指摘しています。
同日、減速運転する花咲線列車に釧路駅から乗り込んだ会社員は
「シカとの衝突は大幅な遅れの原因になるので慎重に走ってもらった方がいい」
と減速運転を評価しています。
釧路湖陵高1年の男子生徒も
「(減速運転で到着が遅くなるより)先月のように運休が続く方が不便」
と話しています。
JRは、減速運転について「乗客には迷惑を掛けるが、事故防止策の一環として理解してほしい」としています。
数年前に私が乗車した時は、運転席の隣に監視員を乗せて、シカが線路上にいないかを見ていました。運転士がシカを気にしないで運転に専念できるというメリットがありそうでしたね。
(参考:朝日新聞デジタル、YAHOO JAPANニュース)
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