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なまらあちこち北海道|UHBのお天気キャスター・菅井貴子さんの人気上昇中

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菅井貴子さんは元NHKのお天気キャスターで現在はUHBのキャスターを務めています。
いつも明るく、北海道に因んだ話題も多く、お茶の間のファンも多くいます。
その菅井さんが書く最新の「あした天気にな~れ」の抜粋をご紹介します。

記録的暑さ乗り越え収穫の秋に~農家に感謝し、いただきます <菅井貴子 あした天気にな~れ>

黄金色に実り、コンバインで刈り取られる稲穂=8月28日、美唄市

黄金色に実り、コンバインで刈り取られる稲穂=8月28日、美唄市

 私の母がよく言いました。
 「料理が上達しないのは、お父さんが味にこだわりがなく、何でもおいしいと感じる体質だから」
 確かに父は、何を食べても反応がなく、母はご飯の作り甲斐がなかったよう。
 ただ父は、お米となると、評論家か?と思うほどこだわりがあります。銘柄もわかり、利き米ができるほどです。
 昔は、北海道のお米はおいしくない!なんて言っていましたが、10年ほど前に道産米を食べてもらったところ、「ん!?う~~~む。」と、珍しい反応がでました。
 父も大納得した上で、それ以来、両親も私も空知地方の米農家さんから直接購入しています。

高温との戦い

 さて先日、新米が届きました。待ってました~!
 ただ、農家さんの顔色は優れず、味への率直な意見を聞かせてほしいとのこと。
 今年は、記録的な残暑と強風が、味に影響をしているのではと心配をしていました。
 もともと、北海道で初めてお米が作られたのは江戸時代の1692年で、渡島地方は稲作発祥の地と言われています。しかし、当時の寒さでは、栽培はうまくいきませんでした。1873年、北広島で「赤毛」と呼ばれる品種で、栽培成功となりました。
 その後も、北海道の稲作は冷害との戦いでした。米どころの空知地方には、「布団を着ないで寝る夜が10日あると豊作」という言い伝えがあります。布団をかけないでも寝られるほどの高温が必要という意味です。
 しかし近年は、冷害どころか高温との戦いです。
 対策として、田んぼの水をかけ流しにして水温を下げる方法があるそうですが、お盆の頃になると、稲刈りに備えて田んぼの水を抜くため、それ以降は暑さの対応ができなくなるのです。

期待ます北海道米

 今年は、厄介なことに、お盆が明けた8月下旬が高温のピークとなりました。
 さらに、夜間も暑かったことで、稲も活発な呼吸をし、生育に必要なエネルギーが奪われてしまったそうです。
 「布団を寝ないで寝る夜が10日あると豊作」は、もはや通用せず、「布団を着て寝る夜が10日あると豊作」が、適切になりつつあるのかもしれません。
 今年は北海道以上に、新潟などの北陸地方では高温障害に見舞われ、西日本では、米作りそのものが行われなくなってきているようです。温暖化が進む中、将来の国産米供給地として、北海道にますます期待が高まりそうです。
 ところで今年のお米の味ですが、土鍋を開けた途端香りが広がり、食べると口の中で、風味とほのかな甘みも感じられました。一緒に食べた父は相変わらず無言ですが、満足そうな表情を浮かべていました。
 今年は、米にかかわらず、収穫の秋を迎えた作物すべて、記録的な暑さを乗り越えています。農家の方に感謝して、大切にいただきたいものです。

菅井貴子さん

気象予報士・防災士 

横浜市生まれ。明治大学理工学部数学科、北海道大学院教育学院にて修士取得。北海道から九州まで全国各地の放送局で天気コーナーを担当、(移動距離は)日本一の気象予報士を自負。2005年に北海道に移住、NHK「おはよう北海道」、UHB「みんテレ」に出演。気象予報士のほか、防災士・CFP(上級ファイナンシャル・プランナー)・健康気象アドバイザー・科学技術エコリーダー・地球温暖化コミュニケーターを取得。講演・執筆活動も行う
(参考:北海道新聞 菅井貴子のあした天気にな~れ)

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