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なまらあちこち北海道|「双子さくらんぼ」の命つなぎ・ニセコ町

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ニセコ町はスキーだけではありません。果物もいろいろあります。その中でもサクランボは町の特産になっています。
しかし樹齢が100年を超えるものもあり、実の付き方が少なくなってきています。その解決策を樹木医の指導のもとに再生計画が進んでいます。

ニセコ「双子さくらんぼ」 命つなぎ未来へ 老木から枝採取し苗木定植 24年春にも開花

樹木医の金田正弘さん(左から2人目)に質問をしながら定植作業を見守るニセコ高の生徒たち
樹木医の金田さんの説明を聞くニセコ高校の生徒たち
ニセコ町
 ニセコ町は、町曽我の2本のサクランボ(セイヨウミザクラ)の木から後継樹を育てています。2本が立つ地点は町の眺望スポットとして知られる一方、推定樹齢80~100年で老木化が進んでいたのです。
 今年10月中旬には約2メートルほどになった苗木を町内の別の場所に定植し、順調ならば来春に白い花を咲かせるはずです。町民らは、現在とは違った形で町のシンボルになる日を心待ちにしています。
 2本の木は民有地にあり、共に高さ約10メートル。毎年春に花を咲かせた後、赤い実を付けます。町によると、2本は町開拓時代の農家が植えたという説もありますが、正確には不明です。「双子のさくらんぼの木」と呼ばれ、背後に羊蹄山を組み合わせる撮影スポットとしても有名で、町は2007年、町内の優れた景観の証しである「ふるさと眺望点」の第1号に指定しました。
 この樹種は一般に寿命が100年で、老木化の影響で近年、台風による枝折れなどが頻発するようになりました。町は16年ごろ、現在の地権者などの了解を得て、苫小牧市の樹木医・金田正弘さんに樹勢回復を依頼しました。19年には元の樹勢には戻らないと診断され、金田さんの提案を受け、町は接ぎ木と採取した種子による後継樹育成を進めることにしました。
 2本から採取した枝は苫小牧などで育てて、花を咲かせるまでに成長しました。今年10月中旬には約2メートルほどになった苗木2本をニセコ高に、5本を町有島の有島記念館に植えました。
金田さんは「原木から育てた7本は、花を咲かす時期や樹形など現在の2本と同じように育つ」と話します。5年後には2本と同じ姿になるまでに成長するといいます。
 一方、金田さんが種から育てた苗木はニセコ高が預かり、生徒がデザインを考えたステッカーを添えて保護者や町民らに配りました。ニセコ高3年の松本叶さん(17)は「高校を卒業して町を離れても、ニセコ高や町内各地で後継樹が成長した姿を見にくるのが今から楽しみです」と話していました。
(参考:北海道新聞ニュースエディター)
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