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なまらあちこち北海道|日ハム・万波、自主トレを公開

スポーツ

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今年も有望な新人が加入したファイターズ。そんな中、若手の自主トレが注目されています。今回は万波中正選手を追いました。

万波中正 データ活用、打球速度アップで40本塁打へ

ティー打撃で汗を流す万波=1月5日(高津戸璃歩撮影)

ティー打撃で汗を流す万波

まんなみ・ちゅうせい 2000年4月7日生まれ。東京都出身。横浜高を経て、18年にドラフト4位で日本ハムに入団した。21年に初安打。23年はアジアプロ野球チャンピオンシップで自身初の日本代表、ベストナイン、ゴールデングラブ賞を受賞した。右投げ右打ち。身長192センチ、体重96キロ。

 

 万波のおたけびと打撃音が、何度も何度も室内に響く。1月5日、万波が千葉県鎌ケ谷市の2軍施設の屋内練習場でティー打撃に汗を流していた。その背後には、オレンジ色の機械がある。「トラックマン」という弾道測定器だ。打球の速度や角度、回転数を測れる。今オフに自費で購入した。さらなる飛躍への熱意の表れだ。

 

 「もっともっと上を目指すにあたって、分かりやすい数字はあった方がいいです。(トラックマンがないと)練習でのアベレージは分からない。米国とかだと速い打球の人は、練習の時でもかなりのスピードを出していると聞きますけど、実際に自分で(練習の数値を)計測したら、まだまだだなと感じます。これからシーズンが進んでいけば、過去の自分と比較できますし、目で見える基準になるかなと思ったので、導入しました」

 

打球速度を伸ばし本塁打増加へ

 これまで打撃は「結局、感覚では」と思っていたが、「そんなに甘いものではない」と考えを変えた。今オフはトラックマンが相棒。ティー打撃後のマシン打撃でも活用した。現在、特に意識しているのが打球速度。打球速度を伸ばして長打を増やす狙いだ。この日の最速は168キロだった。

 

 「今は寒い所で打って、170キロ出たり出なかったり。沖縄の温かい場所で、手投げの投手だったらまた変わると思うので何とも言えないですが、今はこのマシン打撃で175キロ、1月のうちに出したいです。数値は横ばいで、なかなか簡単じゃないですね」

 

キャッチボール後、トラックマンを起動する万波=1月5日(高津戸璃歩撮影)

キャッチボール後、トラックマンを起動する万波

 大谷翔平(大リーグ・ドジャース)などの選手は打球速度が190キロを超えることもある。万波もその数字を狙っていく。

 

 「(今年は試合で)185キロは出したいですね。ただ、なんとも言えないです。実際、そういう速度で打っている人はいるので、(185キロは)いけないことはないと思っていますけど、もっともっと体に関しても鍛えて強くしないと。現状はまだ技術的にかみ合っていないところもありますし、そこはおいおいかなと。今はマックスの打球速度を出すことが目標ではないので、シーズン中に何とか数字を出せるようにしたいです」

 

打球速度などを測定できるトラックマン=1月5日(高津戸璃歩撮影)

打球速度などを測定できるトラックマン

 目標の数値を出すために、体の動かし方を改善している。万波は練習中、バットを振った後、たびたび首をひねっていた。当たり方が良くても、実際の打球速度が遅いときがあるそう。そういう時は、左脚がうまく使えていないそうだ。

 

 「去年の終盤戦から(昨年11月の)アジアプロ野球チャンピオンシップ(※注)の時など、右脚に重心がかかりすぎた状態で回りすぎている感じがありました。実際に映像を見ても感じます。左右のバランスよくなるように、特に左脚がうまく使えるようにトレーニングしています。ウエートトレーニングをしっかりやりながら、骨盤とか体幹周り、股関節周りの動きというのはかなり重点的にやっています。それをコツコツ積み重ねたものが、2月、3月、4月といくにつれて、形になってくればいいなと思いながらやっているところです」

 

※注 昨年11月に開催された国際大会。原則24歳以下かプロ入りから3年以内の若手選手で争われ、台湾、韓国、オーストラリアの4チームが参加した。万波は初の日本代表入りで、本塁打1本を放ち、チーム最多の3打点と優勝に貢献。井端監督は「芯に当たればどの方向にも本塁打が打てる選手」と評価した。

 

アジアプロ野球チャンピオンシップの韓国戦で本塁打を放つ万波=2023年11月17日(大石祐希撮影)

アジアプロ野球チャンピオンシップの韓国戦で本塁打を放つ万波

今季の成績で「真価が問われる」

 万波は昨季、大幅に飛躍した。昨年9月16日のソフトバンク戦では1試合に2本塁打を放つなど、ロッテのポランコ、楽天の浅村らと本塁打王争いを繰り広げた。最終的に本塁打25本で本塁打王に1本差と迫り、自己最高をマークした。

 

 「まさに成長した1年だったと感じます。今季は、まず去年の数字をクリアして、そこにどれだけ上積みできるかで真価が問われると思います」
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 初の日本代表入り、ベストナイン、ゴールデングラブ賞選出。開花の1年だったが、成長を止めるつもりはない。昨年より着実にパワーアップしようと燃えている。

 

 「去年の経験を生かしてもう1段、2段レベルを上げたい、大きく飛躍したいという気持ちもありますが、地力をつけて段階を踏むことは、自分の中ですごい大事にしてるところです。最低限、去年(の成績)は上回ったうえで、40本塁打を1番大きな目標として、コツコツやっていきます」

 

自主トレーニングを終え、すがすがしい表情で取材に応じる万波=2024年1月5日(高津戸璃歩撮影)

自主トレーニングを終え、すがすがしい表情で取材に応じる万波

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 オフの練習はもちろん、プライベートでも充実した時間を過ごしている。お正月には地元・東京で初詣へ。盛りだくさんなお願いの内容には、万波らしさがあふれた。

 

 「めっちゃ頼みました。強欲ですよ。けがしない、Aクラス、金運アップ、40本、タイトル。全部頼みました」

 
(参考:北海道新聞ニュースエディター)

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