札幌市東区のモエレ沼公園では、17日から山の中腹に亀裂が発生。

現在はその周辺の立ち入りを規制しています。

また、札幌市の雪捨て場は、高温の影響で崩れるおそれがあるとして市内10か所が一時閉鎖されています。

一方函館市では、早くも花の便りが…。

最高気温が16℃まで上がり、例年春先に咲くサザンカが早くも花を咲かせていました。

「春の陽気となっている函館市です。コートが着られないくらいの暖かさです。観光客も上着を脱いで楽しんでいます」(斉藤健太記者)

「暑いですね。基本的に毛布2枚とか横にも幌(カバー)をつけているけど、外して僕自身も短パンで涼しく」(人力車を引く人)

19日の北海道内は、上空に5月並みの暖気が流れ込んだ影響で、各地で気温が上昇。

オホーツク海側の紋別市と湧別町では17.1℃まで上がり、北海道内の2月の高温記録を更新。

紋別沖の流氷は、姿を消してしまいました。

一方、札幌市では…。

「排雪の入っていない住宅街では、グチャグチャのガタガタ。皆さん水たまりを避けて歩いています」(安野陽介ディレクター)

札幌市の最高気温は13.9℃と4月下旬並みになり、2月としては、経験のない暖かさに…。

「暖かすぎたり寒すぎたり、年寄りは特についていけない感じ」(札幌市民)

この異例の暖かさの影響で大忙しなのがJAFです。

「(Q:特別支援隊とありますが?)全国から選抜した災害や豪雪に対応する部隊になります。(Q:どちらから?)岡山県から」(JAFロードサービス特別支援隊 岡部秀平さん)

JAFではこの時期、ロードサービス特別支援隊として全国から応援の隊員が来ています。

午前10時、1件目の救助の依頼が入りました。

「きのうの夜に動かそうと思ったら止まっていた。バッテリーが上がったときにすごい焦り、どうしたらいいのかわからなくて、JAFさん呼んだ方が早いといわれて」(依頼した人)

1件目の依頼はバッテリー上がりの解消。

素早く症状を見て対処をします。

約10分でエンジンが始動。

「今日の段階でしっかり回復しないとまたダメになるので、長めにエンジンをかけていただけたら」(岡部さん)

息つく暇もなく次の現場へと向かいます。

向かったのは、札幌市豊平区内の住宅街。

除雪がされていないため、わだちに車体が引っかかり軽乗用車が立往生していました。

「午前9時30分過ぎくらいから。まさか自分がなるとは。情けない」(依頼した人)

牽引することで救助を試みますが…。

「あれがないんです」(依頼した人)

「ねじのやつ。見当たらないですか」(隊員)

牽引用のフックの行方が分からず一緒に探します。

「あった」(隊員)

後部座席の下に牽引フックがありました。

さらに、融雪剤の影響でねじ穴がさびているため磨く作業も行います。

ウインチをかけて救出。

人力で脱出しようとして1時間30分格闘しましたが、到着から20分で救出することができました。

「助かりました。1時間以上かかったし除雪がはいらないから大変なんですよね」(依頼した人)

除排雪が追いつかない影響で、JAFでは12日からの1週間で立ち往生した車の救助依頼が2023年の2.6倍以上の3444件となっています。

「午前9時から午後5時まで(勤務)だけど、だいたい午後9時や午後10時まで。それでも(依頼を)さばけない時がある。(ドライバーには)まずは落ち着いていただく気持ちが大事だと思います」(岡部さん)

春の足音が近づきつつも、足元の不安定さも増えていきます。

20日以降も路面状況の悪化に注意が必要です。