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なまらあちこち北海道|光と音で重さ伝えるはかり・滝川工高生金賞

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重さの測定に、光と音で重量が分かるようにすると、障害者が使いやすくなると考えた滝川工業高校の生徒が、装置の改良をして研究大会で金賞に輝きました。

光と音で重さ伝える 滝川工高生、はかり装置改良し空知管内研究大会金賞 障害者が使いやすく

装置を改良した(右から)山崎さん、水木さん、松浦さん、井上さん
装置を改良した(右から)山崎さん、水木さん、松浦さん、井上さん
滝川市
 滝川工業高電気科3年生の4人が、市販のはかりに載せた物の重さが希望の重さに達したか、光と音で伝える装置の改良に取り組み、障害者が使いやすいようにしたとして、空知管内の高校生が研究成果を発表する大会「探究チャレンジ空知」で最高位の金賞に輝いた。
装置は3年前から当時の3年生が農家の野菜の計量用に開発していたが、4人は福祉施設での作業にも使えるよう、音量調整などの機能を付けた。

 

 4人は班長の松浦幸太郎さん、井上頼矢さん、水木勇斗さん、山崎旋稀(せんき)さん。大会は9日にオンラインで行われ、19校で競った。
 
 同科の3年生は2021年度から「野菜の計量を楽にしたい」という農家の声を受け、装置の開発に着手。装置は直径約8センチの丸いセンサー部と、大人の手のひら大の本体から成る。市販のはかりの数字が刻まれている面にセンサーを取り付け、本体をはかりの側面に設置する。センサーが針の動きを感知し、指定した重さになると音や光で知らせる仕組みで、これ自体は先輩が開発していた。

 

 4人は「装置を障害者福祉の分野でも活用できないか」と模索。市の紹介で、知的障害者らが通う市内の多機能型通所事業所「滝川ほほえみ工房」と昨年9月から連携を始めた。事業所ではポケットティッシュを複数個、袋詰めする作業があり、袋詰め後にはかりを使って、必要な個数が入っているか検品していた。検品について「数字を読める利用者でないとできない。それ以外の人もできるようになれば」という要望があることが分かった。

 

 そこで装置を貸し出したが、音が大きすぎると気が散るなどの課題があることが分かった。そこで、音量を調整できる機能を追加。また、従来は目標値に近づくと鳴っていた音は、目標値に達した時だけ出るようにした。

 

滝川工業高で改良した、はかりに付いた状態の装置
 事業所からは「利用者が楽しそうに作業していた」などと評価を受けた。松浦さんは「社会に役立つことができて良かった」と振り返った。服部宗弘施設長は「誰もが使えるという観点で改良してくれた。検品作業ができる人が増えた」と喜ぶ。

 

 金賞を受けた4人は、2月1日に北大で行われる道内外の約40校が参加する「探究チャレンジ・ジャパン」(道教委など主催)に出場する。
 
(参考:北海道新聞ニュースエディター)
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