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なまらあちこち北海道|札幌の霊園になぜモアイ像?

北海道

この記事を読むのに必要な時間は約 4 分2 秒です。

札幌市の郊外・真駒内滝野霊園にある33体のモアイ像。なぜそこにあるのでしょうか?
視聴者からの質問が寄せられたので、HBCの調査隊が調べてきました。そこには深い訳があったのです 。

札幌の霊園になぜ“モアイ像”不思議な光景はほかにも

北海道放送

何故?の理由

 あの石像には、意味があったんです!

11日から、世の中はお盆休み。そんなお盆に関する依頼が。

モアイ大好きさん(30代・札幌在住)
『真駒内滝野霊園には、なぜモアイ像があるのでしょう。調べてください』

霊園なのに、なぜモアイ!?
1981年に開園した真駒内滝野霊園は、札幌の中心部から車でおよそ45分、総面積180万㎡、札幌ドームおよそ32個分という北海道内最大級の霊園だ。
その由緒正しき霊園に、なんと!南米チリ・イースター島のようなモアイ像があるというのだ。

一体どういうことなのか?さっそく現場に行ってみると…

中尾大輔 調査員
「ありました!モアイ像が並んでいます!まるでイースター島のようです」

なんと!門の内側には、我々を待ち受けるかの様に、巨大なモアイ像が。
大きいもので高さ9.5m、重さ120トンものモアイ像が33体。
そして、門の横には小さなモアイ像、ベンチまでモアイ像なのだ!
一体、なぜ。

しかし、園内を見まわしてみても、来園者のほとんどが外国人。
ようやく日本人を見つけて話を聞くことができた。

訪問客
「ぜんぜん考えたことがなかった」
「みんなの幸せを願ってじゃない?」
「石屋さんがあるから?」
「宣伝のために・・・」

さらに、この霊園の不思議な光景はコレだけではなかった。

調査員

「モアイ像の奥には、イギリスの古代遺跡、ストーンヘンジがあります」

世界遺産にも指定されているストーンヘンジは、高さ5mもある巨大な石が、円形状に配置されているイギリスの古代遺跡で、今も多くの謎に包まれている。

そのストーンヘンジが、なぜか札幌の霊園に、原寸大そのままにあるではないか。
さらに驚きの光景が…

調査員
「見てください!あちらの山の上には、なにやら頭のような物が見えます」

この頭のような物の正体は、皆さんお分かりの通り、大仏なのだ。
鎌倉の大仏とほぼ同じ大きさの13.5m、総重量1500トンもの巨大な大仏が、ラベンダーの花が咲き乱れる、ドーム型の丘に覆われているのだ。
しかも…

おりんの音
「ぽーん」

園内には、エジプトのピラミッドにありそうな石像や、阿形(あぎょう)と吽形(うんぎょう)の金剛力士像、中国にありそうな石像まで、実に様々な石像が立っているのだ。

これは一体どういうことなのか?

札幌市にある真駒内滝野霊園の謎を徹底調査!
なぜ霊園なのに、モアイなどの石像があるのか?
滝野霊園を運営する「ふる里公苑」の大川さんに話を聞いた。

調査員
「なぜ霊園なのにモアイ像がある?」

ふる里公苑 大川岳彦課長
「霊園と聞くと暗くて寂しいイメージがあるが、明るい施設を作る環境設計を心掛けている。モアイ像やストーンヘンジは、古代のお墓という言われもあり、シンボルとして設置している」

実は、モアイやストーンヘンジなどの石像は、霊園が持つ暗いイメージ払拭するために建てられたのだが、思わぬ効果も…。

ふる里公苑 大川岳彦課長
「家族一同が会う機会が徐々に失われつつあるが、滝野霊園では家族三世代でのお参りする人が増えている」

今年2月には、大人から子供まで、家族で楽しめるレストランをオープン。
ラベンダーの風味豊かなソフトクリームも人気だという。
そして、これらの石像には、さらなる秘密も隠されていた!

調査員
「見てください!こちらにモアイ地蔵と書かれています」

園内にある石碑を見てみると、三十三モアイ地蔵と書かれているではないか!
このモアイ像、我々が知る物とは多少形は違うが、実は、お地蔵様だったのだ。
そしてストーンヘンジの横には、なにやら三角形の建造物が。

そして、そこには怪しげな地下への階段が。これは…

ふる里公苑 大川岳彦課長
「ストーンヘンジの下には、永代供養墓があります」

このストーンヘンジ、実は永代供養墓だったのだ。
さらに、この不思議な形の大仏は…

建築家 安藤忠雄氏
「大仏を大切にして見えないようにした」

この頭大仏をデザインした人こそ、世界的にも有名な建築家・安藤忠雄さんなのだ。
建築家、安藤忠雄氏「中国の敦煌にも大仏があり、インドのアジャンタにも大仏があるが、だいたい仰ぎ見るもの」中国やインドに 古来よりある寺院をイメージし、元々あった大仏を、ドームで覆ってしまったのだ。
ちなみに大仏殿には、お骨預かり施設もあるのだ。

ふる里公苑高橋幸雄名誉会長
「ビックリしました。意味を飲み込むのに時間がかかりました」

建築家 安藤忠雄氏
「今まであった大仏を大切にして生まれ変わらせる。魅力のあるものを札幌で作っていかないといけない」

【調査結果】
真駒内滝野霊園のモアイ像は、霊園の雰囲気を明るくするための地蔵だった!

(参考:HBCニュース)
 
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