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むかわ、シシャモ遡上数4倍増13万5千匹 23年 漁見合わせの効果
「鵡川ししゃも」のブランドで知られる胆振管内むかわ町産シシャモを巡り、鵡川漁協が近年の歴史的不漁を受けて2023年秋の漁を見合わせた結果、同町内を流れる鵡川への遡上(そじょう)数(推定値)が、前年比約4倍の13万5千匹となった。
増加は5年ぶりだが、資源維持の目安とされる60万匹を大きく割り込んでいる。このまま資源量の十分な回復につながるかは見通せないため、鵡川漁協やむかわ町など関係機関は、遡上調査に加え、産卵やふ化などシシャモの生態に関する研究を重ねる方針だ。
鵡川漁協などでつくる胆振管内ししゃも漁業振興協議会が10月下旬から約1カ月間、鵡川下流に定置網を設置。シシャモの捕獲数から遡上数を見積もった。
遡上数が直近で最多だったのは、18年の89万1千匹。その後、減少に転じ、21年は5万8千匹、22年は3万5千匹だった。遡上数の減少と同様に鵡川漁協の漁獲量も、21年は1・4トン、22年は64キロと激減。道内外で知られる特産シシャモの販売やPRを思うようにできない状況になっていた。
昨年の事前調査でも資源量が少ないと分かり、鵡川漁協はひだか漁協(日高管内新ひだか町)と苫小牧漁協(苫小牧市)と足並みをそろえて出漁を中止。例年は10月上旬から遡上目前のシシャモを捕まえる漁がなかったことで、鵡川への遡上数が増えたとみられる。
鵡川漁協は1991年からの4年間、資源回復のため休漁したことがある。今回は、むかわ町や道立総合研究機構さけます・内水面水産試験場(恵庭)などと研究会を立ち上げ、資源量の回復と適切な管理手法について検討している。
同試験場は「むかわ町産シシャモが激減したのは海水温の上昇が主な要因とみられるが、遡上後の産卵、ふ化の状況などシシャモの生態については未解明な点も多い」と指摘。このため「資源回復に向け、関係機関で対応を続ける必要がある」としている。
(参考:北海道新聞ニュースエディター)
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